八景ダイアリー

SOMEONE SAVED MY LIFE TONIGHT

「羽衣伝説」が原点。そこから「七夕」「竹取物語」へとファンタジーからファンタジー 日本昔話タロット

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「羽衣伝説」

天女が羽衣を隠されて月に帰れなくなる話ですね。

この話は身分違いのお嬢さんが、

ダウンタウンに迷い込んで庶民的で

面白い体験をするという、

多くの物語りに影響を与えたお話。

 

かぐや姫や七夕伝説などに派生する物語りでもあります。

 

さて、どんなお話だったでしょうか?

 

「羽衣伝説」

 

昔々、天女が月から舞い降りて、

地上に遊びに来ておりました。

天女は美しい湖を前に、

身体を清めようと羽衣を木の枝に掛け、

湖に入りました。

 

天女が水浴びをしていると、

近くを若者が通り掛かります。

若者は見た事もない羽衣を見て、

「これは素晴らしい!」と手に取り、

持ち帰る事にします。

若者は羽衣を手に歩き出すと

「私の羽衣がない。」

と後ろで声がします。

 

見ると、 美しい娘が湖から上がれず困っています。

若者は「私は知らない。」と咄嗟 に羽衣を隠してしまいました。

 

帰れなくて困った天女は行くところがありません。

仕方なく、

若者の家に身を寄せました。

 

天女はとても働き者です。

 

若者が仕事に行っている間に、

家の事をすべてしてくれるのです。

 

夜になると、

天女はとても美しい声で唄を歌います。

 

「月が恋しい唄」

「地上が楽しい唄」

若者は意味は分からなくても美しい唄に聞きほれました。

 

しばらくして二人は結婚しました。

若い二人が一つ屋根の下。

当然の成り行きですな、、、。

 

ある日の事、

若者が仕事に行っている間の事です。

家に一匹の小鳥が舞い込 みました。

小鳥は屋根裏の柱の陰からそっと何かをつまみ出すと、

ハラハラと布が舞い落ちました。

 

それは天女が無くした羽衣でした。

若者が隠していた羽衣を天女はとうとう見つけてしまったのです。

 

「あの人が隠していたのね。

短い間ではありましたが

月がとても恋しい天女は

月へと帰ってしまいました。

 

天女が去った後、

若者が仕事から帰ってきました。

若者は羽衣が無くなっていることに気付き、

妻がいなくなったことをとても嘆き悲しみましたとさ。

 

解説

天上界からすると、地上は下界。

つまり財閥のご令嬢が繁華街に遊びに行くようなものです。

しかも一人で。

ご令嬢は世間知らずです。

財閥の御曹司である父の目を盗んで、

こっそり繁華街に飛び切りのおしゃれをして出掛けました。

 

とびきりのご令嬢です。

下界の人から見れば持ち物一つで普通ではない 身分の女性と身なりで分かります。

純粋で無垢なご令嬢はさらわれて帰れなくなりました。

 

そしてかくまわれてしまいましたが、

何とか財閥の力により発見され帰っていきます。

 

ご令嬢は後悔の念もありましたが結構楽しくも ありました。

ローマの休日」の日本昔話版ですね。

って、逆か、、、。

 

もともとインド発祥とも言われるお話ですから、

恐らくエジプトやメソポタミアでも

同じような話はあるでしょう。

それが「ローマの休日」として現代風にアレンジされたんでしょうね。

 

キーワード

正位置

不安定、幻惑、現実逃避。

潜在する危険、隠れた敵。欺瞞。

 

逆位置

回復。誤解が解ける。

少しずつ好転する。

 

天女が出てくる羽衣伝説は、

日本国内でも多くのゆかりの地があります。

また、内容も様々。

一番ポピュラーなのは「近江風土記」に残る

滋賀県余呉湖の羽衣伝説。

静岡県美保の松原には天女が羽衣を掛けた言われる松が残ります。

 

そして、

男が天へ帰った天女が恋しくて

追いかける物語が大阪の「羽衣」という地に伝わります。

後にこれは「七夕伝説」となります。

 

 

面白い事に

上記の天女と若者の間に子供が生まれる話もあります。

羽衣を見つけた天女は、

若者との二人の子供をおいて月に帰ります。

唄が好きだった恋しい母を想い、

二人の子供が笛を吹き、

太鼓を心のままに打ち鳴らます。

鳥取県倉吉市打吹山(201メートル)に伝わる天女伝説です。

 

話は飛躍して、

天女は実は「かぐや姫の母」である!という話もあります。

羽衣を見つけた天女が月へ帰るところまでは同じ。

しかし、その時すでに天女は男との間に子供を身ごもっていました。

 

おなかの子は月で出産し、

私生児として育てますが、

記憶を消されているはずの天女である母。

しかし、何故か地球が楽しかった唄を覚えています。

 

月で生まれた娘の子守歌に歌って聞かせた天女。

娘は次第に地球に憧れるようになります。

娘のお爺さんであり、天女の父である天帝は

孫娘を天女と同じようにしたくありません。

 

天帝は孫娘の地球への憧れを断ち切るために、

地球の人々の欲にまみれた世界を見せる為に

地球へ落とします。

孫娘の名前は輝夜

後に竹取物語となります。

 

色んな物語へと派生する、

フワフワと天を舞う天女の姿は

まさしく浮世を表してますね。